子育ては「しかる」「たたく」で大丈夫?

子育ては「しかる」「たたく」で大丈夫?

「この子が立派に育つかどうかは、すべて私の責任」

 

親だったら、誰だってこんなふうに思ったことがあるでしょう。
そうでなかったら、あんなに向きになって子どもを怒鳴りつけることなんてないでしょう。

 

街中でも子どもを大きな声で怒鳴りつけている光景を見かけます。
先日も、近くの雑貨屋でそんな場面に遭遇してしまいました。

 

20代のママとその子どもと思われる小学校低学年くらいの男の子がお店の中に入ってきました。
入ってくるなりママは「ゲームだめ!」と、きつい一発を浴びせ、その後は店内を別行動。

 

少しするとその少年がレジの近くにあった商品を倒してしまいました。
すぐにママが駆けつけ、「なにしてんの!」「ごめんなさいは!」とたて続けに怒鳴りました。

 

男の子はずっと黙ったまま。
「なんで、ごめんなさいのひとことが言えないのぉ」と、ママの声はエスカレートしていきました。

 

あまりのすごさに店員も口を挟めず、ただ、ただ、呆然と眺めていました。
結局、この2人は親子ともども「ごめんなさい」の一言もなしに、店を出て行きました。

 

 

みなさん、どう思いますか。
ちょっとやりすぎかなとも思いますが、子育てを一身に担っている身としてはわかるような気もします。

 

ただ、どうなのでしょう。
この「しかる」「たたく」という行為は子育ての方法として使っていいものかどうか、
じっくり考える必要がありそうです。

 

 

ほとんどのママ、パパは親になるために専門の勉強をしてきたわけではありませんから、
しつけの方法として、つい、「たたく」「怒鳴る」を選んでしまうことがあります。

 

そして、子どもを厳しくしつけるのが親の責任だとばかりに、
「たたく」「怒鳴る」を正当化してしまうことがあります。

 

しかし、教育の専門家に言わせれば、言葉による暴力も含め、
暴力ほど子どもの心を痛く傷つけるものはないということです。

 

そして、この傷は時間が経っても簡単に癒えることはなく、
いつまでも心の傷として残り、その後の人生に大きくのしかかることさえあるのだそうです。

 

 

ニートやひきこもり、リストカットなど、若者を取り巻く問題はたくさんありますが、
そのなかには親から受けた暴力が影響していることもあるそうです。

 

暴力を受けて育った子どもは自尊心を傷つけられ、自分を大事にすることができません。
今話題のDV(ドメスティック=バイオレンス)にも暴力の影響が見て取れます。

 

暴力を受けて育った男の子は簡単に暴力を使います。
怒ったときはもちろんですが、自分の気持ちを伝えたいときや要求を通したいときに
暴力を使うようになります。

 

女の子は暴力に対して異常な恐怖を覚え、
こんな暴力を受けるのは自分に落ち度があるからだと思い込み、ひたすら耐えるようになります。

 

こうやって危うい関係が続くのだそうです。

 

 

「どなる」「たたく」はあまりにも損失が大きすぎます。
後々のことを考えると取り返しのつかない結果を招く危険性が大きいといえます。

 

「どなる」「たたく」ではないコミュニケーションの方法があるということを、
子育てを通じて、子どもに伝えていくことが大事ですね。